Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
お菓子を作るのが好きだ。食べるのももちろん好きだけど、どちらかというと作りたい気持ちの方が強い。とにかく混ぜてこねて焼きたい。パンでもいいのかもしれない。でもイースト菌や強力粉という普段家にないものを使うのは素人にはハードルが高いんですね。ちょっと残った時に困るというのもあります。わざわざ、お菓子作りのために用意することなく、普段から家にあるもので気が向いた時にお菓子を作りたい。というわけで、作れる種類も限られてくるのだけど、よく作るのがバナナパウンドケーキとビスコッティ、マフィンなど。バナナは一房買うと最後の1〜2本はだいぶ黒くなって食べるにはちょっと熟しすぎている、コレどうしようというくらいのがお菓子作りにはちょうど良いんだ、と昔読んでそうなのかと思ったが、バナナが黒くなってる時期と自分の忙しさがちょうど合わない時もある。バナナの状態に合わせて暮らすわけにはいかなし、またバナナのほうだって、私のコンディションなんて知ったこっちゃないわけです。うう、バナナケーキ焼いてる場合じゃないんだが……と思いながら、あわてて作るケーキは楽しみではなく苦役になってしまって本末転倒だった。「今日はお菓子を焼きたいな」という時にバナナを買いに行ってもぜんぶ青々としてる時もありますよね。黒くなったバナナを投げ売りしていた街の小さな果物屋はもう閉店してしまったし、スーパーには生食に良い状態のバナナしかない……。
そういう時、みんなどうしてるんだろうと思ったら熟した状態で冷凍をしている、とのこと。なるほど!それは便利だ。こうすると、バナナケーキを焼きたい時に好きなだけお菓子に適した状態のバナナを使えるのだった。レンジにかけて使うとよしという話もあり、そうすることもあります。そうこうしてバナナケーキを焼きます。簡単に充実感が味わえて良い。焼いてそのまま、また粉糖をレモン汁で溶いたアイシングを作って表面に塗ることもある。シャリシャリとあまずっぱいのとバナナケーキは合うように思う。
ビスコッティは正直言うと自分が作ったの以外食べたことがないので正解がわからない。たぶんこんな感じ?と思って焼いて冷まして切って断面を焼いて作っている。作る時間も手間もわりとかかるけど、出来上がると楽しい。あとカリカリに乾燥しているので日持ちがするのもいい。他のお菓子のように「つぶれないように」「割れないように」「溶けないように」など持ち歩きに気を使わなくてもいい。たまに盛大に割れて遺跡からの出土品、または縄文時代のどんぐりクッキーぽいけど、まあそれもよしで。鬼のようにかたいので歯の弱い人は食べられない。私からビスコッティを渡された人は気をつけてください。
杏仁霜を人からもらったので杏仁豆腐を作ったこともある。
また寒天、ゼラチン、イナアガー、と一通りの凝固剤ももらった時は色々固めてみた。液体は水のみ。果汁も砂糖もなしのミネラルウォーターです。カッチリ作るのはレシピよりも凝固剤を多くいれる必要がある。でもそうすると透明度が低くなる。また透明に綺麗に出来た!わー!と思っても透明に見えるように写真に撮るのはむずかしい。
テディベアの型で透明なブルブルを作ってみたけど、あんまり形がよくわからないものになった。くっきりとわかりやすくなるよう黒蜜をかけてみた。黒い水たまりの上にうかぶクマたち。
思ってたのとちょっとちがうし、食べてもそんなに美味しいものではなかった。まあ、水ですしね……。風情のない葛餅といったところでしょうか。あんことかぎゅうひ、果物を添えて食べたらよかったのかもしれないので、次はそうしてみたいと思います。