トイロ

ココロ

Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)


ゴシップガール
三宅治子

NetflixとAmazonプライムにどんな作品が入っているか、スクロールしながら、「今度見よう」「いつか見よう」「前見たけどまた見よう」とマイリストに入れてるのですが、気がついたら配信期間が終わってたりする。本で言ったら、「いつか読もう」と積読状態です。なので最近は寝る前にせっせと見るようになった。リスト消化というと味気ないけれども、見たいものをまとめておくと、いざ見よう!という時に迷わなくていいですね。

しかし問題がひとつある。マイリストのセレクトです。映画もドキュメンタリーも、猟奇殺人、普通の殺人、連続、変態、カルトの実態、ホラーなどがギュウギュウに入っているのです。別にそういうのを選んだつもりじゃなかったんだけど、無意識に選んだラインナップがそんなんばかりで、我ながら......だった。

寝る前に見るにはさすがにちょっとです。連日、そういうジャンルのを一本ずつ見ていたけれど、かなりどんよりして寝付けない。なので、そういうのは朝見ることにしました。朝5時半に起きて息子を学校に送り出すとまだ7時。モーニングショーとしてもかなりアーリータイムですが、先日は「ハンニバル」「レッドドラゴン」の二本立て。朝からちょっとエグいですが寝る前よりはマシです。

また寝る前に感動して泣いてしまうような映画を見ると次の日に目が腫れてしまうし、映画選びはなかなかむずかしい。できれば映画よりも短めのドラマ、気楽に見られるのがいいなと思って「ゴシップガール」にたどり着いたのでした。

初めて見たのは10年ほど前。huluで見られるよ、と友だちに勧めてもらった。その時、家族の付き添い長期入院というかなり特殊な状況で、最初は「ER」を見ていたけど、当然ながらリアリティがありすぎて。目の前の現実から逃げたい、リアリティのないものが見たい。そういう時にゴシップガールのシーズン1を見たのだった。寝る前に一話ずつ楽しみにシーズン2まで見た。今回改めて見たらシーズン6まであり、とうとう完結したらしい。

ゴシップガールの解説を見るとこう書いてある。

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ニューヨークの超セレブな高校生グループの生活を描いたドラマ。
何をしても許されるスーパーリッチな若者たちの奔放ぶりが、匿名ブロガーの声を通して語られる。
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ニューヨークもセレブも高校生もスーパーリッチも、当時の私と交わるところが一つもなかった。まあ、今もないけど。
「ゴシップガール」という匿名ブロガーが立ち上げたサイトでセレブの日常が暴露される。投稿者は同じ学校の同級生だったりして、まあ学園内いじめっぽい話か...と思ってたんだけど、そういう規模の話ではなかった。高校生といってもセレブ、有名人なので普通の人にも写真を撮られて投稿されたり。ニューヨーク中の名無しさんの書き込みをネタに選ばれたものだけがブログに掲載される。
ドラマ中で、「投稿の内容が問題なだけで、サイトとしては悪くない」みたいなセリフが出てきたので、ひろゆきのことを思い出した。2ちゃんねると文春砲が合体したような、とにかく恐ろしいサイトです。「ハッキング」は出てきたけど、「今晩のおかず」みたいなのどかなネタはない。純粋にゴシップのみ。高校生だったメインキャストが大学生、社会人になりゴシップネタのジャンルもかなり広がっていく。とにかくゴシップを養分としてドラマはどんどん進み、シーズン5を見ているところ。もうすぐ終わってしまうのがさみしい。

もちろん、こんなに友だちのゴシップ投稿する?探偵の番号を携帯短縮にいれる高校生?学校でシャンパンパーティ?とかツッコミどころ満載ではある。誰かとつきあって大喧嘩して、またヨリを戻して、今度は友だちの彼とつきあう、彼女とつきあう、5回目の結婚とか毎晩のようにパーティ、とかありえないにもほどがあるけどそういうところも面白い。

ニューヨークのエリア、アッパーイーストサイドがどういう感じのところなのか、あんまりピンと来てなかったんだけど、「やつらにブルックリン魂を見せてやれ」というセリフで、ああ、とふに落ちた。どこにでもこういう対立構造はあるんですね。

私は外国人の顔と名前を覚えるのが苦手なので、よくわからなくなると時々一時停止、ネットで検索して確認したりしつつ、111話目まで。ようやくここまで来た。
大富豪の性格の悪い放蕩息子と美人のセレブだけど性格の悪い意地悪な女の子のコンビが最悪すぎて、目が離せない。最低すぎるでしょこの二人......と思ってたのだけど、シーズンが進むにつれてこの二人がいちばん素敵で愛おしくなった。ネットでレビュー見てもこのカップルがいちばん好きという声が多かった。
これは制作最初からこうなる予定だったのか、それとも大いなる力にひっぱられて予想外にそういう展開になっていったのか。どっちなんだろう。
性格の悪い放蕩息子役の俳優は、ホアキン・フェニックスの若い頃に似ていてとても気持ちが悪い。ぜんぜんイケメンとかではないのだけど、その気持ち悪さがとても癖になり、とうとう大好きになってしまった。
なんだかんだ言って、すごく気に入ったドラマになった。ゴシップガールを見終わってしまったら、寝る前に見るものに困ってしまう。大好きな漫画「ゴールデンカムイ」も完結してしまってさみしい。終わらない物語があったらいいなと思う。真の意味でのネバーエンディングストーリーがほしい。リマールが主題歌歌ってるやつじゃなくて。

「ゴシップガール」の残りを大事にしよう、少し休もうと思って、韓国のポン・ジュノ監督作品「グエムル-漢江の怪物-」も見ました。

Netflix ゴシップガール
https://www.netflix.com/jp/title/70143811

記事一覧
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2020.12.30 Gak Sato / 2020年にリリースされたアルバムより
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2020.12.23 横川理彦 / 2020年は、これを聴いていた ベスト5