Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
相変わらず、ネット中毒+検索マニア+Youtube廃人の日々ですが、そんななかにも出会いというのはあるものです。
“ヒューマンビートボックス”
今までもヒップホップみたいな世界では時々見かけていて、人間が声でドラムマシンのモノマネをするようなものだと思っていましたが、それがすっかり進化しているではないですか。
最近はいろんな国で大会が開かれ、チャンピオンなどが決まっていたりしているようです。
私が特に感動したのは、主に広域アジア圏の人達のあまりに匠な演奏。インドなどではもともとマウスパーカッションの伝統があるから納得できますが、ネパール、フィリピン、マレーシアから参加している人達のパフォーマンスは、ヒップホップやラップ(よく知らないんですけど)のカテゴリーから飛び出して発展、全く新しい音楽が誕生しています。
少しリンクを貼ってみます。
とにかく驚きです。ドラム、ベースその他、いろんな音が出せる。「ひとひとり」でアンサンブルが成立してしまいます。
私はいわゆる「現代音楽」に執着があり、常に新しいものを探しているのですが、今ではどれもこれも楽器の特殊奏法を競い、協和音を奏でることを目的に魔術的な技術を駆使して制作されたクラシックの楽器を叩いたり擦ったりしてノイズを出し、申し訳程度に微分音を入れるようなものばかりで、嫌いじゃないけど新しさはなくて、ちょっとうんざりしていたところに、この「ひとひとり」のヒューマンボディが奏でる新しい音楽は衝撃的でした。
そして、私のナンバーワンお気に入りは、日本、しかも京都在住のSHOW-GOさん。その音楽性と美学に魅了されました。
東福寺で撮られた動画。(他のも素敵です)
ワクワクする>カッコいい>美しい>新しい>身体>ヒューマン>アジア
というわけで、私はすっかりファンになりました。
なんと、5月のKYOTOPHONIEというイベントに出演されることを知り、早速行ってまいりました。頑張れば徒歩圏のロームシアター。フランスのパーカッショントリオと女性ボーカリストのコラボが中心演目でのゲスト出演で、ソロパフォーマンスは短いながらも低音が美しく、思ったとおりの素晴らしさでした。ビートボックスって長時間のライブとかには向かないでしょうが、ライブが長くなければいけないというのももう古いでしょう。最後に全員でのセッションは「どうなることか」と親心で観ていましたが、見事にユニークな演奏をされ、ダイアナ・ロスばりの女性ボーカルの中でも負けない音を発しておられました。
AI時代の音楽は、ヒューマンボディ、身体性を取り戻す。
そしておそらくアジアが中心になるのではないでしょうか。
最後は猫にビートボックスバトルして困らせてしまった動画