Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
大量の短い効果音系サウンドをループでちりばめるアレンジスタイルが好きで、20代からずっとやってきた。
作詞作曲編曲:松前公高 歌:長妻樹里
こういったアタックの速い一発モノのサウンドは波形で並べるのではなく、シンセで作ったり、効果音ライブラリーなどで用意した後、一度サンプラーに取り込んで鍵盤に並べ、シーケンスを作る方法をとっている。
パーカッションや効果音を録音したりする時も、その都度演奏するのではなく、あらかじめ一発たたいたものを録音しておいてサンプラーで鳴らす。
しかし、抑揚の変化がある持続系サウンドが必要な事もある。ドローン、宇宙空間の様なサウンド、背景音。パッド系のシンセを使う事が多いけれど、こういう時にパーカッション類を使いたい事もよくある。長い音の中で盛り上がったり静かになる変化があるので、単純にシンセサイザーで言う所のエンベロープジェネレーターでは表現がむずかしい。
ライブラリーを使ったり、サンプラーで打ち込んでも最良の結果を出すのがむずかしい。状況にあわせて演奏して録音するに限る。そこで、そういったパーカッションはいくつか持っておいて、録音をする様にしている。
まず家にあったのが玄関のドアに吊してあるお土産モノの竹製の風鈴。「カラカラ」っとイイ音がする。 (各収録音は編集して、大きなノイズが入った所をカット、少し左右に振って2つ重ねて収録している。実際にはこれを非常に長い時間収録、ディレイ、リバーブの処理をして使用する前提。)
以前から持っていたのが、レインスティック。空洞の中にサボテンのトゲが打ち込んであるらしく、砂時計みたいに逆にすると、小さな粒(種みたいなもの?)が、トゲに当たりながら落下して、「シャ〜〜ッ」と雨の様な音を出す。
そして、これはヤフオクで1円で購入したウィンドチャイム。送料は少しかかったけど。この音は定番「チャラチャラ〜」
他にもそういった持続系の音を出すものがないか?もしかしたら自作出来るのでは?。
まず一つ作ったというより、誰でも出来るのが、缶に何かの素材の粒を入れたパーカッション。
一般的な缶はプルタブで開いたままになってしまうが、最近は蓋付きのアルミ缶があって便利。
中に入れる素材もプラスチックの小片や、ネジ、その他素材によって音が微妙に違うのも面白い。
缶で思いついたがプルタブはどうだろう?。一人で集めていたら何年かかかる所だったが、集めている人が居ると聞いて、袋一杯、譲り受ける事が出来た。
単純に釣り糸でつないでパーカッションの出来上がり。つなぎ方でバリエーションを作ったが、どれも同じ様なものかな。「シャラシャラ」といったサウンド。
100円ショップに売っている網目の袋に入れれば、プルタブ以外でも何でも出来そうだ、と一緒に100円ショップで石、おはじきなども買って袋に入れれば出来上がり。
小石
おはじき
プルタブの次はペットボトルの蓋はどうだろう?。早速集め始めたのだけど、ペットボトル飲料はめったに購入しないので、量を確保するのに苦労しそうだ。しかもいろんな色があって、これを組み合わせて見た目にもキレイなものも作れそうだけど、更に集めるハードルは高くなる。
20個ほど集めた所で、限界を感じる。
「作りたい時」が「欲しい時」なのだ。1年後じゃ〜やってられない。
そんな中で今度はメルカリで大量のペットボトルの蓋の出品を発見。そういえばペットボトルの蓋をドットにみたてて作った壁画作品を見た記憶があるな。集めている人も多いのでしょう。ほぼ送料のみの価格だったので購入。ダンボールに入ってかなりの量。数える気にはなれないのだけど、概算ならグラム数で...45個で100グラム。全体を計ったら10.7キロだったので、約4800個という事なる。
せっかくなので、色が綺麗なものを制作したい所だ。
まずは色分け。数時間かけて分類する事に成功。圧倒的に白が多いが、中には紫や黄色も少しだけあったり、青や緑は濃淡に差がある。色の配置を考えてみる。どれもおもしろそう。
中には飲料が固まった汚いものもあって、白なら使わないで、希少価値の高い色モノは洗剤で洗って、大切に使う。
形はやはり風鈴スタイルにするが、風鈴として使うには下に重りが必要だけど、演奏するなら揺らせば良い。
釣り糸を100円ショップで購入、そして目打(めうち)を使ってペットボトルに穴をあけ、糸を通して行く。上部の手持ちの部分は、工務店で買いものした時の、包装で付けてもらえる手を持つ所(これ、正式名称何ていうのかな?)。
ひとまず完成。
間隔、長さ微妙にずれてるけど、まあ初の制作としてはこんなもんかな。音には大きく影響しないし。「カラカラ」と乾いた音で気持ちいい。ゆっくり振ったり、強く振ったり手でジャラジャラとかき混ぜればいろいろ表現出来そう。
「虹色バージョン」作りたいけど、黄、紫が希少で、まだ制作技術が甘いので、もうちょっと慣れてからするとして、黄、紫なしで、カラフルバージョンという事で小ぶりでカワイイものを作ってみた。これなら1時間もあれば制作出来る。
色の組み合わせのアイデアはいっぱいある。白と黒をランダムに並べたオセロバージョンでも作ろうか?白〜灰〜黒のグラデーション、青〜黄〜赤の信号機。組み合わせを考えるのも楽しい。
が、ここで気が付いた、、、。いくつ作っても、どれも音が同じなのだ。笑 あたりまえだけど。
という事で一気に別バージョンを作る気が失せてしまった。笑 まだ4000個以上あるのに。
ひとまずもう2〜3個は作ってみようと思うので、読者でご希望の方、抽選でプレゼントいたします。完成版希望か、キット版(自分で作ってね)希望かを明記の上、info@toyromusic.com まで感想など添えてメールください(2022年10月31日〆切)