Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
とても困っている。というか悩んでいる。全く趣味がないのだ。映画や音楽?…いや、これらはどちらも趣味ではなく仕事なのだ。映画や音楽はどんな作品であっても必ず仕事脳で触れてしまっているのでいわゆるオフの時間を豊かにするものではない。こんなことでは人として薄っぺらなのではないだろうか?もっと豊かな人生を送らなければそもそも作品も豊かにならないのではないだろうか?
というわけで狂ったようにハマれる「何か」を探す旅に出ようと思います。もちろんなんでもいい訳ではない。一人で自己完結できるもので、これ以上家に機材とか物を増やす必要がなくて、あまり鍛錬の必要のないもの(~ただでさえ音楽の仕事は日々の鍛錬の連続なので他に新たに鍛錬を持ち込む余裕がない)。入り口のハードルがとにかく低くないと身軽にスタートラインにもたてない。なにかをクリエイトする必要がない、ひたすら受け身で楽しめるもの…そういう「何か」とは?。
条件を並べてみると割といくつかに可能性は絞られてくる。思いつくものを順番に書いてみよう。
・『登山』
これは一人でいつでもできるし、健康にもよさそうだ。何もクリエイトしなくていいのも魅力。そしてハマり具合によっていくらでも際限ない上級コースが用意されている。『日本人作曲家、エベレスト登頂に成功!日本人作曲家としては初!』と東スポの1面に載るのも悪くない。まあ夢みたいな事よりは現実的にまずは高尾山に登ってみるところから始めてみようと思う。今年の夏に実現させて次のブログでは結果報告を必ずしようと思う(と自分を追い込むスタイル)。
・『ソロキャンプ』
ゆるキャンを見てちょっとやってみたくなった。ソロキャンプっていうぐらいだから一人でするものだし、風呂やトイレも整備されている。なによりキャンプ道具一色揃える必要なくレンタルで機材を賄えるのも魅力だ。富士山を眺めながらおいしい珈琲を入れたり、何にも考えないで星空をボーッと眺めるだけというのも気持ちいいかもしれない。問題は孤独との付き合い方の方だ。そもそも僕は孤独との付き合い方がヘタクソすぎる。一人でお酒を飲まないし、一人旅なんてもっと苦手だ。仕事で名古屋に1週間ほど滞在した時に、栄のど真ん中に滞在してるのに夜の時間一切どこにもでかけずホテルで漫然とネットを見て過ごすという無為な時間を過ごしてしまった。星空を見上げて大自然の息吹を感じた後スマホいじってるんじゃ仕様がないので、一人テントの中でどうやって長い夜を過ごすか、それをある程度事前に考えておいたほうがいいかもしれない。キャンプ場の受付とかでスマホを預かって貰えないだろうか?。
・『一人旅』
これが楽しめるようになると俄然人生は楽しくなるような気がする。身近なところに一人旅の達人のような人もいる事だし、楽しみ方を聞いてみるのもいいかもしれない。日中の旅の目的地への道程や散策などには特に何の不安もないのだが、問題はナイトライフだ。せっかく遠出したのにただホテルで寝るだけというのは些か勿体なく感じてしまう。旅先に出たらせめて夜は一人で飲みに出るくらいのアクティブさが欲しい所だ。そういう時にふらっと立ち寄れる馴染みのお店があるのって素敵だ。熊本に行ったらメラメラさんに寄るみたいな…。いきなり訪れて「来ちゃったよ(笑)」とか最高じゃないか。まずは己の出不精というか引き篭り的な性分を克服しないと!。旅とか出る以前に、まずは都内でソロ焼肉、ソロすき焼き、ソロうなぎ、ソロ居酒屋などのソロ活動を克服するところから始めたほうがいいかもしれない。
・『アイススケート』
そもそもスポーツ興味がないから全く見ない。野球もサッカーも五輪も一切見ない。ニュースとかで「さて続いてスポーツです」の声を聞くと無意識でチャンネル回す。ドラマチックなシーンに劇伴がついてないから(笑)…というのは冗談だが、意外とスポーツを自分がやる事は嫌いじゃないのかもしれない。中でもアイススケートは正直楽しい!これは一人で黙々と滑っていられるし、むしろ積極的に一人で滑っていたい。風を切って滑る爽快さも堪らない。シューズもレンタルで済ませられるし、これはハードル低そうだ。夏場もやってるんだったら涼しくてかなりよさそうなので、高尾山登山についでこの夏のチャレンジ項目に入れるとしよう。
・『蒐集』
これはすでにやってる。レコードだ。だからダメなのだ。作曲家が「いやーレコードを集めてましてね」と得意げに語っても何も面白みがない、意外性がない。本、漫画、映画チラシ、ポスター、DVDなどメディア…そういうサブカルチャーにリンクし得るものではダメなのだ。サブカルチャーと全く関係のない「何事か」でなくてはダメだ!。「へえ、意外ですね!」と思われる何かとは?虫とか鑑賞用魚とかかな。地震が来たら…っと考えるとちょっとハードル高いな。生き物は24時間ケアが必要だからやめたほうがよさそう。なにかカード状のもので、カードアルバムみたいな感じで蒐集して、あとで取り出してそれを眺めながら手に入れた時のことをほっこり思い出してニヤニヤできるようなものだといいかもしれない。そうやって考えると先の「一人旅」と合わせて地方の神社仏閣など回って御朱印とか集めたりというのはありなのかもしれないが、うーん普通すぎる…。いや、でもそうやってまず否定から入るのをやめないとダメなのかもしれない。みる前に飛ぶ、まずはやってみる!その精神がなければそもそも何も始まらないのだ。
まとめ
トイロミュージックの他の作家のコラムを見渡して毎回音楽の事しか語れないのは自分だけだ。またとある同人で「音楽以外で何か書きたい事ある?」と聞かれて答えに窮した時に「俺はなんとつまらない心の貧しい男だろうか!」、そう思った事が今回のコラムを書くきっかけだ。実際こうして記事にしてみることで、なにを自分が求めているか漠然と方向性は見えてきたような気がする。というわけで次回はこの夏のチャレンジの成果をご報告できるように精進したい。