Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
“時間” は、ややこしい。
いつまでたっても「宇宙人」が「ワレワレわー」と言いながら地球に飛来してくれないのは、宇宙に誰もいないからではなく、時間が合わないからだと予々おもっている。
とはいえ、地球の裏側の様子くらいなら、此方の「今」から彼方の「今」をおそらく数秒の誤差内で盗み見ることができるようになった。
そんなことを可能にした人間はたいしたものだ。でも、なにかと地球とその住民に対する悪事もしでかす。そんな人間に愛想がつきたときには、遠くに住む動物さん達の生きる姿を見て、ほっこりすることにしている。 以下、オススメのライブカムをご紹介します。
FBでお友達に教えてもらったナミビア共和国のGONDWANA NAMIB PARKに設置された人工の水飲み場の24時間ライブ。
キリン、シマウマ、オストリッチ、水牛みたいなの、野豚みたいなの、そして夜にはハイエナ。入れ替わり立ち替わりやってきて、水を飲んでいる。
たいていは平和だけれど、群れの中で苛められている個体がいるのが見えたり、結局、体の小さい生き物はデカイ生き物に場所を譲らなければならなかったり、そんな厳しさも垣間見える。
この水飲み場はソーラーパワー駆動のポンプがあるようで、常に水を提供できるようになっているが、砂嵐なども頻発し、その度に砂が詰まり、突然画面に人間が現れ、復旧作業をしている様子も見てとれる。また。どこかで起きた異常気象や地震等の影響で空の様子がまったく違った色になったりもして、気象現象は地域のものではなく、地球全体の事象だと実感する。
音もまた面白い。変な声でやたら大きい声をあげる動物もいて、特に鳩の一種が大勢で来て「ぽっぽっーぽっぽっー」としつこくやっていた時は、鹿たちが後ろで、困り顔で待ちくたびれていて、笑ってしまった。
とにかく、入れ替わり立ち代わりなのでずっと見ていて飽きない。
一押しです。
イングランドのラフバラー在住の個人のサイト。シジュウカラのために木の上に巣箱を作り、その子育ての様子を毎年実況している。
鳥のお宅の中を盗み見しているわけで、プライバシー侵害ではあるが、いろいろ思いもしないアクシデントがあってハラハラどきどきする。
出入り口の小さな穴から、白い猫の手がニュニューっと侵入してきた瞬間は圧巻で、リアルタイムでは見逃したが、アーカイブされていて見ることができる。
木の上のほうにある小さな巣箱。わざわざ木登りして、入れるわけない小さな巣穴に手を突っ込まないと気が済まない猫も猫らしくて笑ってしまうが、12cm程度の体幹の鳥から見た猫の肉球は”プレデター”の魔の手そのもので、巣をみまもってきた視聴者等はパニクって絶叫してしまった。
去年、数羽の雛が育ったが、その過程で一羽が親鳥から見放され、育児放棄されてしまい、巣の片隅に放置され亡くなっていった時、チャット欄はショックで騒然となり、結局、その雛鳥が見える部分にはモザイクがかけられた。 人間にはとても耐えられないリアル。
成長した雛鳥の巣立ちは、さぞ感動的かと期待が高まったがまったく予想外で、親が狩りに出かけている留守中に突然ブイっと巣立って飛び去っていってしまってそれっきり。やがて親鳥が虫を咥えて巣に戻ったときには、巣にはもう誰もいなくて、親はしばらく行ったり来たりして探していたけれど、結局雛は、もう戻ってこなかった。もう雛じゃなくなったから?
あっさりしているけど、それもリアルだった。
小鳥の生活もそうそう平穏ではないのもよくわかった。
同じような巣箱の実況だが、こちらは、メンフクロウのご一家。
ただ見ているだけで笑えるが、視聴者は親鳥が餌を咥えて狩から戻ってくる瞬間を楽しみにしている。頭のないネズミ、頭のないウサギ等。肉食系だがとても静かな現在五人家族。スゥスゥ〜言う以外ほとんど喋っていないように見えるが可聴帯域外でコミュニケーションしているのだろうか。
それにしてもなんでいつも立って首振ってるのかなぁ?
首のストレッチにはいいかも。
でも、見るたびに笑ってしまって、ごめんね。
カナダのWapusk 国立公園の北極熊。カメラが回って、動きのあるところをよくとらえてくれる。北極熊は夏によく見ていた。風の音が寒すぎるから、寒い時には見たくない。でも白い雪に白い熊はとても美しい。
熊って時々人間じみた行動するのが楽しい。
熊カメラはいろいろあり、川で魚をとって食べていたりするのもとても面白い。狼カムや、狐カム、鷲カムなども見ているとキリがないが、最後は横綱、大熊猫で締めよう。
パンダの聖地、成都の大熊猫繁殖研究基地のライブストリーム。
昼間はけっこう観客が騒がしいし、いきなりノイズとともにカメラが切り替わったりするし、ライブといっても録画ぽいが、パンダは、とにかくその辺にごろごろ居るから許せる。中国は各国にパンダを貸し出しているが、結局はここに戻され、「繁殖活動」することになる。
ところで私は一度だけ、生パンダに触ったことがあります!
10年以上前のこと、白浜のアドベンチャーワールドで良浜さんにお林檎をあげて、姑息にもその隙に少し触らせてもらった。思ったより油っぽい剛毛で、なるほど雪山で生きてきた熊猫なんだと納得。
その子供達もこの成都にたくさんいるはず。私の一番好きなパンダ、手足の長い幸浜くんも。
よく旅行していた時は行く先々でパンダを見に出かけた。
中でもウイーンのシェーンブロン宮殿の動物園に行った時は、たまたまそこで生まれた子パンダ、フーロンの誕生日ということで、大イベントをやっていた。中国大使が演説し、パンダ園の前にはフーロン=福龍の名前に因んで、巨大な龍が舞い、観客は熱狂していたが、当のフーロンは樹上でのんびり昼寝していた。
「フーロン 小さなジャイアントパンダベアー」という曲まで作られ、熱愛されたフーロンも現地の人々の抵抗虚しく、2歳を迎え、中国に返還された。
その時シェーンプロン動物園で買ったシングルCDがコチラ。
やはりパンダの魅力は計り知れない。氷河期に肉食を諦め、竹しかないなら竹を食べようと決めた祖先。栄養が足りないなら一日中食べればいい。
ルックスだけではなく、そんな生き方が魅力的だと思う。
このサイトには粋な一文が。
A panda a day, keeps sorrow away.
毎日パンダで悲哀しらず。