Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
最近、見た海外ドラマでハマったのは、「カジュアル」。
Huluアメリカのオリジナルですが、私は最近スカパーで、1から4の全シーズンを見終えたところです。
これから観るかたもいるでしょうから、細かいところまでは書きませんが、毒親の影響を克服できずに苦しむアメリカ人中年姉弟が中心の話で、主人公アレックスが随所随所で口にする70~80年代ヒットしたアルバムについてなど、ちょうどいい賞賛や皮肉が楽しめます。
曲中やエンディングで流れる曲も楽しみの一つで、
では、広いアメリカ大陸の自由と孤独をジンジン感じたり、
日本では、多分、アルバム「ファンタスティック・マック」の一曲としてしか印象がない、
など、親世代の音楽をバカにする現代っ子ローラが、この曲を歌う心境に達し、カラオケで歌うシーンが印象的でした。
ちなみに、この「ランドスライド」はアメリカでは人気が高いようで、いろんな人がカバーしています。
英語が堪能でない私は、70年代リアルタイムの時からスルーしてきた曲ですが、実は、歌詞の世界がとても重要な曲だったんですね。
最終シーズンの4では、更にコアな80年代の音楽ネタが登場します。
U2初期のアルバムでも当時大人気だったスティーヴ・リリーホワイトのプロデュースで話題になり、早速アルバムを入手し、来日公演には出かけていった記憶があります。
ライブでの印象は、MVで見られるように、エネルギー余る若者達で、そのステージングが、あまり当時の自分にはしっくり来ず、その後、存在自体を忘れてしまっていました。
ドラマ「カジュアル」で、何十年かぶりに、あの来日公演を思い出し、その、何というか、元気が上滑りしているような、どこかしっくり来なかった自分と同じ類の感性での、ドラマ上での扱いだったので、嬉し過ぎて、思わず何度もそのシーンばかり観てしまいました。
インストにアレンジされた同曲イントロ部分のBGMも、皮肉なのか?愛情なのか?わからない扱いで、「愛憎の合間」という領域が大好物の自分には最高のシーズン4の#4でした。
海外の映画やドラマでは、一世風靡した曲や映画に対してなど、かなりの皮肉を込めたり、愛情を込めたり、と、自由に扱っている印象が強く、そういった冗談が全く通じない日本と違う点が羨ましいかぎりです。