Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
そうだ、“スペース”使ってみよう…!ということで、Twitterのスペース(公開井戸端電話機能)を用いて、ざっくり音楽の話をしたものを、こちらにまとめられたらいいかもと思い立ちました。
開いたら早速、作曲や編曲をやらせてもらってるeddaさんに入ってきていただいたので、事情をお伝えして「ボーカリスト談議」となりました。録音機能もないのに、メモもとってない…しかもお酒呑みつつなので、かなりざっくり且つ豪快に端折ってます、すみません。ざっくりテーマは「歌が上手いということはどういうことなのか」。これは僕の中でずーっと答えの出ない問題だったのです。
eddaさんのざっくり意見
「自分が最低限心がけていることとしては音程とリズム感だけど、憧れの方たちの声(の音色)に惹かれるし、部屋で歌い方を真似してみたりしてます。」
僕のざっくり意見
「一般的には、ザ・歌唱力な歌いまわし(皆さんにこれで伝わるのかは謎)をされる方が、歌が上手いとされているように思います…僕はボイトレとかしたことがないし、自分の歌い方を探って実践してみることしか出来ないのだけど、eddaさんは下地がしっかりしていて、僕が乗れないレールの上を見事に順調に進んでいます。」
eddaさん
「郷さんのいるレールのほうに私は憧れてるんです…そっちに行きたい…」
僕
「eddaさんの技術教えてほしい…」
と、真っ向から対立…(笑)(大抵私たちは褒めあうので、謙遜しあう結果として対立することになりがちなようです)。そういえば、グレンスミスというバンドで同じメンバーのクノシンジくんとも、つい最近、お互いのボーカリゼーションに憧れるという話をしたっけ…。
(メインボーカルはそれぞれ、track1・2・6・8・9が郷、track3・11が宮崎貴士、track10がクノシンジ、ゲストでtrack5が細馬宏通)
少ない例から取り急ぎ思ったことをまとめると、どうやらボーカリストは“無いものねだり”のようです。ひとまずひとつのゴールにたどり着くと、それ以外のゴールにはなかなかありつけない。ありつけない芝は青く見える…。実のところ、万能である必要はなく、みんなちがってみんないい、十人トイロであることで起用するほうも判断しやすいし、リスナーとしては感覚的に好みのものを好みだと思えばいいだけのこと。そんなシンプルなことだって分かってるのに、私達は悩みを止められない。もっとどうにかなるのでは、これは完成形ではない、と完成したあとも思い続ける…。
ボーカリスト…いや、諸々プレイヤーも作家も…いや、クリエイターは、いや、人は皆…、自分と戦い、自分だけの頂きを目指して(寒さに震えたり孤独を楽しんだり夕焼けに涙したり鳥と遊んだりしながら)登るしかない…。
僕も久々に自分がボーカリストであることを思い出せたし(作曲に追われてるとちょいちょい忘れる)、とても良い機会になりました。
最後に。eddaさんの今年出た新作EP「CIRCUS」、僕は今回携わっておりませんが、またさらなる進化を遂げていて素晴らしいのでぜひ。