Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
2013年頃、『世界にひとつのプレイブック』Silver Linings Playbook
つい最近、本屋で平積みになっていた2020年4月発行 「ジミー・ペイジの真実」ハーパーコリンズジャパン を、「どうせ知ってることばかりだろう」と思いつつも読んでみました。
もう最初の10ページほどで、中二病の自分に引き戻されました。
私がまさに中学生の頃、ジミー・ペイジのポスターや切り抜きを実家の自分の部屋に貼り、家族が全員出かけるのを待って、父のオーディオセットにて、大音量で *Led Zeppelinのレコードを聴きまくっていました。今ではネット上で写真でも動画でも何でも転がっていますが、70年代のリアルタイムには、動いているジミー・ペイジを見る方法などなく、少ない写真や記事で想像を膨らませるしかなかったんです。
私が中学一年の1977年、「狂熱のライヴ」という映画が公開され、忘れもしない夏休みの映画館、初めて動くジミー・ペイジを観たのでした。まだ家庭用VHSさえない時代で、名画座で再放映される度、毎回観に行ったっけ。映画としては、途中寝てしまう時間がいくつもあるような出来でしたが、Led Zeppelinの演奏シーンに激しく魅入られていました。この年には、セックス・ピストルズ「勝手にしやがれ」が発売されていて、パンクが台頭していった流れで、Led Zeppelinは既に本国では若者から疎まれているという記事を読んでいましたが、まだまだ中学時代いっぱい、いつでも白昼夢な中二病が続きました。高校に上がる頃には、いつの間にか部屋の壁からジミー・ペイジも消えていったと思います。80年代に突入し、夢中になるべく音楽はいっぱいあったし、美大に通ったり、バンドをやったり、更に音楽の仕事をするようになって、70年代ロックのような内容は、諸事情から、そもそも敬遠されるのもありました。
人類の宿命として、先人に学び、その後、先人を足蹴にして進んでいくもの。
年老いたジミー・ペイジが2020年代の中学生を激しく魅了することはもうないと思いますが、さて、中学生!どんな物に今、夢中ですか?どっぷり浸かってください。その年頃で得たものは自分の中で永遠に芯となり続けることでしょう。
フーファイターズの「ロックンロール」。(ジミーとジョン・ポール・ジョーンズ飛び入り)
デイヴ・グロールの、人殺しでもしかねないほどの興奮が伝わってきて、大好きな映像。
*Led Zeppelinをツェッペリンと発音するのか英国式にゼッペリンとするのか、長年、決めかねていて、英語表記にしてます。