Toyroメンバーのリレー・コラムです。ぜひ、お楽しみください!(代表・横川理彦)
「5つぐらい 2020年の音楽?」という話だったのだけど、、前回の辻林美穂さんが、音楽の枠を取り払ってくれたので、僕も気楽に2020年にハマったものを好き勝手に書いていきたい。
自宅滞在で、2020年は、よりYouTubeを観る事になった。B級グルメ系 が多いなあ〜。大阪の安い店、立ち飲み、ディープな店を紹介する「タケヤキ翔/ラトゥラトゥ」、「れいランラン」、「うどんそばUdonsoba」などがお気に入り。
コロナで東京へ行く機会も少なかったけど、「SUSURU TV.」、「藤井21チャンネル」など、東京中心のものもチェック中。
中でも一番衝撃的だったのが「なおたか酒場」。六本木で2時間食べ飲み放題で1000円の店が紹介されていた。ちょうど公開された直後に東京に行く機会があり、行ってきました。
次が お笑い。YouTubeで何よりうれしいのは、ラジオの放送が聴ける事。以前は違法に編集したものが多かったのだろうが、最近は公式も多くなってきたし。「ウーマンラッシュアワーのオールナイトニッポン」は全部、大好きで聴いていた。 そんな中、漫才だけだと気がつかなかった魅力を発見したのが「ハライチ」の岩井勇気氏のトーク。
もう1つ、YouTubeでお気に入りなのが、宇宙系。ドキュメント系もそうだし、誰かがやってるチャンネルも結構みてる。「宇宙ヤバいch」、「日本科学情報」、「国立天文台」、「宇宙ふしぎ発見」、「ドキュメンタリ」。宇宙の大きさ、地球46億年の歴史、隕石で地球なんて一瞬で終わる事を考えると、芸術作品を残す事なんて不可能だと考えさせられ。歴史に記録残す?未来永劫?残念だけど作品は何億年は残らないのだよ。その時、その時、感じあえる人に何かを伝えればそれだけで十分なんだよ。ルネサンスの絵画も、マイケルジャクソンの音楽も、隕石1つで宇宙から消えてなくなってしまうんだよ。どんなに努力しても何も残らないんだよ。「残す事」「記録」に固執しない。日々の小さな悩みがバカバカしく思える。
そんな感じでYouTubeみてる日々なのですが、、
考えてみたら僕は20年前ぐらいからテレワークなのだ。
当時、世田谷で生活をしていたが、ライブの仕事、自宅で制作、スタジオでの仕事が、ほぼ3等分といったスタイル。
それが徐々に「自宅での制作」が多くなっていって、バイク便で納品といった毎日。
世田谷に住んでおきながら、家に篭もって外出といえば深夜のラーメンぐらい。
ネット環境が良くなりだして「これならどこに住んでても同じ?」「なんでド高い家賃払って東京住んでんねん?」
意を決して故郷、大阪へ帰る事にした。ネット環境、子供の年齢、大阪のテレビ番組が観たい、大阪の立ち飲み屋、両親が高齢といった様々な理由すべてがマッチしてそのタイミングとなった。打ち合わせで東京に行く事もあるが、2020年も変わりなくテレワークしている。
ただ、それでも2020年はやはり異常だった訳で、自宅で時間が出来た。
普段やらない事をいいろいろやった。
まず「断捨離」。
既にハードウェアシンセサイザーやアナログレコードは、かなり処分して、ほとんどない状態。次に手をつけたのはCD-R、VHSビデオ、DATテープ、カセットテープだった。
自分の作品をハードディスクにまとめる作業。そんな中で知人の作品もメタルテープやDATにダビングしたものが出てくる。
特にお気に入りだった「Arno & Analogics」のCD-R。当時CSV渋谷が出していたカセットマガジン「Hi'lde #2」に収録されている。他にケラがボーカルで当時の我々周辺がバックを務めた曲をはじめ、当時僕が在籍していた「きどりっこ」も収録されていたカセットマガジンで、その曲は異彩を放っていた。
他のすべてがニューウェーブ、アンダーグラウンド的なアーティストだったのだが、これだけが、どう見ても大学生がやってるアマチュアバンドだったのだ。でも、その曲があまりに魅力的で。一聴して虜になってしまった。
「きどりっこ」はガンガン押しまくる、ちょっとお笑いもある不思議系、ニューウェーブバンドだったが「Arno & Analogics」は写真を見る限り、趣味でやっている様な、お上品な若くて可愛い女の子を、これまた高学歴な大学生二人が誘って録音したという(あくまでもイメージ)感じで、矢野顕子さん、大貫妙子さんに通じる落ち着いたサウンドはガツガツしていた自分にはとても魅力に感じたのだった。
そのカセットブックを出版したCSV渋谷に出入りしていた僕は、こっそりこのデモテープをダビングして、当時は今ほどプライバシーにも厳しくなかったので、連絡先まで教えてもらって、作曲の男性に電話をかける事までした。残念ながら連絡をとる事は出来なかったのだが、2020年まで決して忘れることなく大ファンで、その後メンバー表記だったエンジニアの力武さんと、NIFTYサーブだったかmixiだったか?知り合う事が出来て、リマスタリングしたCD-Rまでいただいた。
2020年断捨離中に、そのCD-Rが出てきたのだが、この原稿を書くにあたってYouTubeのリンクを調べたら、あった!あった!〜
5つめ。この自粛期に家で一番時間を費やしたのは、ソロアルバムの制作。
ディスクユニオンからお誘いいただき「あなたはキツネBEST+40TRACKS」と「松前公高WORKS」という、過去の遊び作品、仕事作品をまとめた各2枚組を2つ。(このコーナーで自分の宣伝をするのは、とても気が引けるが、最後にあっさり短めに、、、)